「意志が弱い」は科学的に正しい行動で改善可能
安心してください。私たち人間はもともと意思が弱い生き物です。
人間の脳は急激な変化を苦手としています。
私たちの祖先は、急激な変化から逃げることで、危険な場所から遠ざかりリスクを回避してきました。
この意思の弱さは、科学・心理学を戦略的に活用することで改善することができます!
残念ながら、「成功したエラい人のポエム」や「スパルタ戦士のような強靭な精神」では意思の弱さを改善することは出来ません。
意思を強くするにはセルフコントロール能力を改善することが重要になります。
セルフコントロール能力とは、誘惑や衝動に直面した際に、自分自身の行動を上手くコントロールして行動や思考を抑制することです。
例えば、
ダイエット中だけど、お菓子の半額セールが開催されてる!!買う?買わない?
ここで「買わない」を選択できれば、セルフコントロール能力が高いと言えます。
私たちが普段【意志力】と言っているものですね。
セルフコントロール能力の改善
実際に、セルフコントロール能力を高める、4つの行動を紹介していきます!!
これらの方法は全て行わなくても大丈夫です!
後ほどの説明にもありますが、一度に多くの物事を習慣にしようとすると必ず失敗します。
みなさんにとって、始めやすそうな行動を1つ選んでやってみましょう!!
その行動が苦もなく継続できるようになったら、また1つ増やす。
みたいな感じで進めると成功しやすくなります。
- 目標の細分化
- 誘惑の排除
- if - thenプランニング
- 1つずつ習慣化
目標の細分化
目標までのプロセスを細分化することは、とても大事なことです。
例えば、「ダイエットをしたい!!」という目標があるとします。
しかし、これだけだと「今何をするべきか」分からない状態になってしまいます。
走るのか?
歩くのか?
泳ぐのか?
食事制限をするのか?
運動するのか?
などなど…
何をするべきか分からないと、脳が混乱してしまい、その場限りの行動しか取れなくなります。
その結果、継続できずに「あぁ、自分はなんて意思が弱いんだ・・・」と思い込んでしまいます。
大きな目標を立てた後は、その目標を「今何をするのか?」まで細分化していきましょう。
ダイエットの例でいうと、
① 5ヶ月で5キロ痩せたい!
② 1ヶ月あたり1キロ痩せよう
③ 1キロ痩せるには7000kcal消費する
④ 1日あたり230kcal消費させる
⑤ じゃあ毎日食べてるおやつを抜こう
⑥ それだと足りないから15分のランニングで100kcal減らそう!
このように細分化すれば、今何をすべきか明確ですよね!
そう、「お菓子をやめて」「15分ランニング」すればいいのです。
このように、目標までのプロセスを細分化することで、行動が明確になります。
行動の内容が明確になると、迷わず進むことが出来るので継続することが出来ます。
この継続が「自分の意志が強くなった!!」という自信につながるのです。
誘惑の排除
作業中は誘惑を排除しましょう!!
人間の脳は目の前の誘惑を回避できるほど利口に出来ていません。
アメリカのサザン・メイン大学では学生50人を対象にした研究があります。
彼らには、目の前にスマホを置いた状態で、数字の列から特定の数にバツ印を付ける単純作業をしてもらいました。
すると、スマホが視界に入っているだけで作業の成績は大きく下がってしまったのです。
これは、スマホが視界に入ることで着信がないかなど、他のことが気になり、作業に集中できなかったからだと考えられています。
これを普段の生活に置き換えると、
- 机の横には常にスマホがある
- テレビを見ながら作業をしている
- 見えるところにお菓子がある
などなど、周りに誘惑があると、なかなか作業に取り組めなかったり、集中が出来なくなります。
結果、モチベーションが下がり「意志が弱いから失敗した」と思い込んでしまいます。
作業中は誘惑を排除して作業に集中しましょう!
その結果、集中することで自分に自信が付き、意志力も向上していきます!!
if - thenプランニング
心理学では「if - thenプランニング」という手法があります。
これは交渉術や悪い習慣の直し方などでも使われているのですが、これは後日紹介しますね!!
今回は「目標達成」にフォーカスを当てます。
if - thenプランニングとは、
「もし(if)、OOをしたらXX(then)をする」
というものです。
if - thenプランニングを使うことで、日常に行っているようなことを作業開始のトリガーにすることが出来ます。
具体的にはこんな感じでしょうか?
- もし、コーヒーを入れたら作業を開始する
- もし、お菓子を食べてしまったら10分運動する
- もし、電車で座席に座ったら英語の勉強をする
などなど。
1つ目は実際に私が実践していることです!
コーヒーを1日、4~5杯飲むほど好きなので 笑
自身の行動をあらかじめ決めておくことで、自動的に作業に移ることが出来ます。
1つずつ習慣化
一度に全てを習慣にしようとすると必ず失敗します。
私たちの集中力や自己コントロール能力、将来を考える力は脳の前頭葉でコントロールされています。
この力をウィルパワーといいます。
現代人は、このウィルパワーを様々なことに分散させすぎと言われています。
仕事、勉強、遊び、ダイエット、ストレスの発散・・・。
みなさん、それぞれ思い当たる節はあると思います。
ウィルパワーを1つのことに、つぎ込みましょう!
ロンドン大学の研究では、66日間続けると習慣になるという研究結果もあります。
最低でも2か月、ひとつのことに集中して確実に習慣化していきましょう!!
まとめ
目標の細分化
- 大きな目標を「今何をするのか?」まで細分化して明確にする
- 内容を明確にすることで迷わず進められる
- 継続が「自分は意志が強い!!」という自身につながる
誘惑の排除
- 人間は目の前の誘惑には勝てない
- 誘惑を排除することで集中力アップ!
- 集中できれば自身がついて意志力も向上
if - thenプランニング
- 「もし、OOをしたらXXをする」というトリガーを作る
- 行動をあらかじめ決めておくことで、自動的に作業に移れる
1つずつ習慣化
- 現代人はウィルパワーを分散させすぎている
- ウィルパワーを1つのことに集中させる
- 最低でも2か月は1つのことを継続しよう!